- これまた今ではもうなくなってしまったコスモですけど、ご存知のようにかなり長い歴史のある車ではあります。よく旧車の雑誌にでてくる、世界初の実用ロータリーエンジを積んだコスモスポーツがその源流(ロータリー車を市販したのはNSUの方が先だったらしいんですが)。これはウルトラマンシリーズが大好きだった小学生の私にとって、憧れの車(MATカー)でもありました。
- そして2代目が、当時日本には存在しなかった高級パーソナルカーとなって75年に登場(だったよな?)。当初はクーペボディーのみでしたが、これが売れに売れて、オイルショックで大打撃をうけたマツダの救世主となりました。さらに77年にこのLシリーズが追加、たしかランドウトップとかいってましたっけ。昔のアメリカ車によく見られるデザインですが、クーぺに比べてノッチが協調されグッとフォーマルなイメージになり、これに乗った人を見ると「お金持ちだなぁ」と、子供心に思ったものです。私が好きなのはLの前期型(そう丸目4灯の方です)のホワイトです。後期型の角目はクーペはともかくLには似合いませんね。
- 排ガス規制で軒並みパワーを削られた国産車の中で、12A&13Bロータリーを積んだコスモはずば抜けたパワーを誇り、当時の国産最速車でした(と記憶してます、例によって資料がなくてすいません)。私はアメリカンなスタイルはそんなに好みではないのですが、このコスモLだけは大好きです。右の写真を見てもらってもわかると思いますが、このリアスタイルはちょっと国産車に見えませんよね。
- そんなこんなで排ガス規制も克服し、他社もパワーアップしてくると、コスモは81年にフルモデルチェンジされます。実はこのコスモも私は大好きなんです。当初はレシプロ2000の2ドアのみ、しばらく後でやっと6PIロータリーを追加、でも4ドアHTやセダンまで追加されて、ルーチェの兄弟車となってしまったのです。これはコスモファンとしてはちょっとショックでしたね。まぁそれ以上にショックなのは、メインとなる2ドアハードトップのそのスタイル。先代の流儷とはかけ離れたもので、後のアルシオーネと双璧でした。でも私は意外とこういうアクの強いスタイルに憧れるクセがあって、やっぱ免許とったらこれを買おうと思っていました(結局は叶えられませんでしたが)。ぬるんとした妖怪ぬらりひょんのような(どんなだ?)フロントグリル、一応は先代を思い起こさせる6ライトの2本のピラーも少々うざったい(マイナーチェンジで普通の1本ピラーになりましたが)。リアはフロントとなんの脈絡もなくスパンと切り落とされているし、ルーフのせいかもしれないけど背が低くて幅広いのに妙に細長く見えるスタイル(この頃の車はソアラを含めてほとんどそうだった)、フロントとリアのオーバーハングの長さも気になる。時代が時代なんだけど、どういうデザインなんでしょうねぇ。本筋からは外れるけど、ルーチェの4ドアHTは、アストンマーチン・ラゴンダのようなそのフロントマスクにびっくりさせられました。
- 当時は各社のターボ競争が過熱していて、一方、スカイラインRSのFJ20型(4気筒DOHC16バルブ)やマークIIやセリカXXに積まれた1G-GEU(6気筒ツインカム24バルブ)、さらにツインカムターボ(3T-GTEU)等も登場、大パワー競争の時代でした。だから、コスモも6PIロータリーだけでは太刀打ちできず後にロータリーターボをこいつに載せてきまして、再び国産最速車となったのです(だったよね?)。そんな中でターボ車はそこそこ売れたと思いますが、先代ほどの成功をおさめる事ができず、1度だか2度のマイチェン後しばらくして消えてました(のかな?)。
- そして90年、バブル華やかなりし頃ユーノスコスモが誕生したのです。カッコは初代コスモスポーツを彷佛させるCピラーなど中々いいんですけど、例の3ロータロータリーエンジンの燃費は最悪でしたね。日本人が乗っててもなんか成金みたいでいやでした。そしてバブルとともに、コスモは彼方へ消えていってしまいました。ちゃんちゃん。
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